昔のことを思い出したせいで、怒りは消え、レイヤのことを話したい気分になってる。

「普通じゃ考えられないアホだよ」

ミキは諦めたようにつぶやく。

「まりたん、やっぱりミキさんに似てるんですよ」

「ヨースケも言ってたけど、キモいからヤメてくれ」

「レイヤさん、ミキさんがさらわれたみたいに必死になってたんじゃないですか?」

「単なるヲタ的情熱だろ?
 おかげでオレとヨースケがヤツらと戦うハメになったし。
 てめーはさっさとズラかりやがって」