「ヨースケさん、わりぃ、車、返しときます!」

「???」

「レイヤ!
 てめー!!!」

ミキが叫んだが、いつの間にか船から2人がかりで《まりたん》のステンレス像を降ろしたらしいレイヤと店長は、車に像を乗せて出発するところだった。

「おい、キミたち!
 止まりなさい!!!」

海保職員が叫ぶが、車はそのまま遠ざかった。

レイヤたちは飛び降りた橋のところで、一旦止まり、レイヤだけバイクに乗り換えてそのまま去ってしまった。

「レイヤ!?
 ミキ、俺は知らんぞ。
 それじゃ、ヤツらと変わらんだろ!?」

ヨースケも血相を変えたが、仕方なく呆れたようにミキを見た