「ミキさん、遅ぃですョ!」

ミキが後楽園駅に着いた時、既に10時をまわっていて、ナツが頬を膨らます。

「ワリぃ。
 本郷とか云うとこで、迷っちって……」

「ひょっとして、歩ぃて来ました!?」

「ああ。
 電車キライだし」

ナツはちょっと唖然としている。

「とりぁえず、行きましょう。
 ぁっちみたぃです!」

「???」

ミキは訳がわからず、ナツに従う。