「???
 そンなことなぃんですが……。
 でも、たしかに、アキバからは見ぇませんね。
 ァタシは東京でも、山の近くに昔住んでたンですけど……。
 天気が良ければ、ビルによっては、富士山も見えるみたぃですョ」

ナツはニッコリと白い顔を向けてくる。

「富士山は別にいいけどさ」

「ブジサン、嫌いです?
 都心からタマに見えると、ぉぉ!、って思ぃますけどネ」

「昔近くに住んでたんで……、あ、いや何でもない」

ミキは背後にナツの視線を感じたが、ワザとらしく、マウスをセワしなく動かせた。