オタメン彼の冒険とツンデレ彼女の家出~アキバ特捜部!?Episode5~


――シブヤ?ハラジュク??

そんな地名が浮かんだが、いかにも女の子の家出っぽくてウンザリだった。

――そうだ、アキバ?

なんとなく、ひねくれた気持ちが、自分と接点のないような秋葉原に向かわせた。

電気街をしばらくウロついたミキは、やはり何も興味が持てず、駅前に戻り、ガード下の喫茶店に入って一息ついた。

「はぁ~っ!」

その店は、萌えとIT機器ばっかりに飽き飽きしてきたミキには新鮮だった。

――ここはクラシカルな雰囲気で落ち着くなぁ

夜が近づいていて、少しあせってきていたが、店の雰囲気で、ミキはゆったりとした気持ちになっていた。