「ああ、猫耳堂の店長さん」 猫耳堂はステンレス像を盗まれた当事者だ。 「レイヤ、男は乗せないシュギじゃねーのかよ!」 ミキは自分でも止められないくらい不機嫌モードにもどってる。 「えっ?言ったっけ? まぁ、緊急事態だし……」 「勝手にやってろ!」 ミキはケータイをいきなり切った。 「ミキさん……!?」 ナツがびっくりして、後部座席から乗り出してきて、ミキを見た。 「ミキ、オトコの嫉妬はみっともねーぞ」 「誰がオトコだよ!」 ミキはしばらく黙り込む。