「それでもオヤジのことは今でもゆるせねぇ。 自己満足な正義感ほどハタ迷惑ななものはないからな」 ミキはヨースケをちらっと見て言った。 「俺もミキにはそう見えたのか? 最初よくつっかかってきたしな」 「まぁ、ヨースケは単に優柔不断ってのがわかったから、ハラもたたねーけどな」 「そーかよ……」 ヨースケは過去を思い出して憤ってるミキを刺激しないように、反論しないようにする。 「とにかく、あのオヤジの顔を毎日見るのも、世の中の仕組みってのもウンザリだったわけだよ」