オタメン彼の冒険とツンデレ彼女の家出~アキバ特捜部!?Episode5~


ミキは無造作にタマゴをテーブルに叩きつけると、何もないところでムキ始める。

ヨースケはその表情に、昨日船員たちを叩きのめした様子を思い出した。

「こ、これに入れて下さい……」

ナツがあわてて、殻入れのために皿を差し出す。

「ああ……」

――夢中になると他が見えなくなるんだからな

何でも器用にこなすのと、気遣いの不器用さのギャップがミキらしかった。

ナツも同じことを思ったのか、ヨースケと顔を見合わせて、思わず微笑んでいた。