とりあえず一発顎下殴るのだけで許しといた。



「いってぇ‥誰かハンカチか何か持ってねぇ??」


『あ…すいません、ないです』



「そ。まぁいいや」



そのまま血を服で拭い、家へ帰った。



『あれ??結城』



「あ゛??‥あぁ玲央か」


『ちょっ‥!!血‥』



「あぁ‥こんぐらい大丈夫」



『駄目だよ!!ちゃんと包帯巻かなきゃ!!』



「…わーったよ…」



私の家に行き、玲央は黙って治療をしてくれた。


『………約束して』



「は??何??」



小さくか細い声で、微かだけど確かに聞こえた



『…約束して。もう二度と喧嘩しないって…』



「…玲央…」



そんな顔されたら…



「わかった…約束するよ」



この時はわからなかったんだ…。



私もガキだったから…



まさかあんな事になるなんて…。