last days

ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。
 ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。
  ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。

もう、痛みは間隔などなく断続的に続いている。

「聖美、俺そろそろ消えるみたいだわ」
「うん」

聖美は一言答えただけだった。いや、むしろ一言しか
答えられなかったんだと思う。
決して強いやつじゃなかったんだ。
些細なことでも落ち込んで泣いていたんだ。
でも、最後くらいは心配をかけたくなかったんだろう。

うつむいてる、聖美の体を起こし
そっと額に口づけをした。

聖美が抱きついてきた。
ぬくもりなのか、切なさなのか、なんなのか分からない
そんな感覚に包まれながら
俺はそっと消えていった。


もしかしたら、あの感覚は
幸せという感覚だったのかもしれない。
その感覚を一度でも感じられたならこんな人生も悪くないだろう。
簡潔に生きて簡潔に死ぬ
まさに俺らしい人生だったのかもしれない。
でも、あまりにも自分勝手だったかな。
ゴメンな。