last days

「この連休でさ、聖美とどっかいこうと思ってたんだ」
やっとの思いででた泣き声でしゃべった。
「そうだったんだ」
聖美も、泣き声で一生懸命に答えてくれた。
もう、死んでしまっている。。。
実現できない他愛もない話をしてもどうしようもない
でも、残りの時間を少しでも大切に絶望に浸らずに
過ごしたかった。

ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。ズキっ。

時計を見ると、1時30分。
痛みの間隔がかなり短くなってきている。
そろそろ、消えるんだろうなという自覚があった。

「なぁ、聖美」
「なに」
「俺が消えて大丈夫だよな?」
「うん、浩介なんていなくても大丈夫だよ」
空元気なのかは知らないが声を張って答えてくれた。
「そっか、ならいいんだ」
少し寂しいような気もしたが、彼女の答えに安心した。