散りゆくものは
二度と取り戻せない。

たとえそれが
命と引き換えにしてでも
守りたいものであっても。

散りゆくものは
二度と触れない。

清らかな流れと共に
終わらない時を
下って行くのだ。


消えないように
離れないように
大切なもの達を
しっかりと抱き締めた。

それでもほんの隙間から
些細な、それでも大切な思い出が
ヒラリヒラリと落ちていく。

あぁ、この腕に止どまってくれれば
どれだけ幸せか。

でも、その分新しい思い出を抱えて
幸せに生きていくのだろう。

それでもあの日の思い出は
忘れたくなかった。


†+――――――――+†

思い出がヒラリ。
涙がヒラリ。

†+――――――――+†