貴方はそうやって
私の口を塞ぐのね。

“好き”って言えたらどんなに楽だろう―…

言いたい。
…でも言えない。
一度くらい言わせてよ。

そしたら諦めるわ。
貴方を追ったりしない。

せめて一回だけでも
この気持ち…伝えさせて。

苦しいの。
深い深い海に
沈められたみたいに
暗い暗い闇に
閉じ込められたみたいに。

私の口を塞ぐこの手を離して。

たった一言
たった二文字に
私の全ての想いを
私の全ての希望を
託して貴方に伝えたい。

だから
この手を離して。
私たちは結ばれないのでしょ?
ならば…
諦めのつくように
今 ここで言わせてよ。

…貴方は何を恐れているの?

†+――――――――+†

気付きたくない気持ちが
心のどこかにあるのだよ。

†+――――――――+†