私が今見ているのは、携帯の待ち受けになっている、佐竹先輩。
入学式の日、偶然桜の木の下で寝ていた先輩を見つけて、思わず撮ってしまった写真。
あんな先輩を見てしまったら、誰でも撮らずにはいられないよ。
『そうかもしれないけど…』
確かに、変態に近いかもしれないけど、
『だって、好きなんだもん…』
同じ学年じゃないし、そんなに頻繁に、先輩を見つけられる訳じゃない。
シュンとなっている私を見て天を仰ぐ、祐ちゃん。
「こりゃ、重傷だよ…由里亜」
「そうねぇ」
祐ちゃんと同じ様な反応を示す由里亜。
なんか悲しいかも…
ー

