「昨日はちゃんと家に帰れたか?」 『帰れたわよ。子どもじゃないんだから…』 あたしは、窓側をずっと見ながら言った。 「そっか…」 『ねぇ、紗衣と知り合いだったの?』 「ん?あぁ…親同士が仲良くてな」 『そっかぁ…』 会話がなかなか続かない。 気まずい空気だけが流れる。