「戦闘機だって?!」


みすぼらしい老人はGに向かって叫んだ


「まさか、いつかみてぇに第二次大戦中のメッサー・シュミットなんて言い出すんじゃないだろうな…?」


Gは表情を変えずに話し出した…


「今回は、もう少し新しい…

F104だ…」


シュボ!


Gはタバコに火をつけながら、何事もないかのようにひょうひょうとしている…


老人はさらに動揺してしまう


「F104??あのロッキード・F104のことか??」

「三日以内に頼む…」


「まてまてまて!

あれはやめた方がいいゾ!エンジン事故による墜落があいついで『殺人機』といわれた、いわくつきの代物だ!」


「…、改良型がある…」


「しかし、そのような老朽機を…なにもいまさら…」


Gは100万ドルをキャッシュで老人の前におく…


「し、しかしどうせならF105や106を…」


なおもいい返す老人にGは札束をしまいながら…

「他をあたった方がよさそうだな…」


「まってくれ!わ、わしはあんたのことを思えばこそ、いっただけで…

や、や、やるよ!やりますよ!」


契約が成立すると、Gは無言で去っていった…



「…、小型で軽量だからかねぇ…」


老人はポツリと呟いた…