サファイン達が最初に降り立った惑星は、岩と砂地のみで形成された荒野惑星スピカであった。
元々はリゲル政府の敷地惑星として大繁盛していたのだが、直径1キロの天体が落下したため、滅んでしまった。
その天体はやがてちりに変わり、日光をさえぎり続けたため、植物が育つ栄養が全くない土があちこちに広がり、荒野になってしまった。
『ねぇサファイン兄、何でスピカに降り立ったの?』ルビインが質問した。サファインはきっぱり答えた。
『水を調達にきたのさ。』
『水!?こんな荒野に水なんてあるの!?』
『レーダーでオアシスを見つけたんだ。ここの水は格別らしいよ。』
妹達にはありえない知識だという印象が残った。
それもそのはず。こんな荒野に水なんて想像できないのは当たり前だ。けれど、あるとしたらどんなお水なのだろうとワクワクする。しかし、この惑星には危険生物が沢山いる所が多い。なので慎重にオアシスへ行かなくてはならない。すると、ダイインがつぶやいた。
『ねぇ、サファイン兄はオアシスへの行き方知ってるの?』
『もちろん。ここから大体1キロかな。』
『1キロか…辛いわ』
ルビインがつぶやいた。けど、『オアシスに行かなくちゃ!』とすぐに言って歩き出した。