バッと振り向いた男子は その顔を見ると私をすぐさま離した。 「何してんだって聞いてんだよ。」 「ぇ…あ…」 口ごもる男子を千秋は掴み上げると 「二度とコイツに近づくな」 まるで悪魔のような顔付きで呟いた。 「千秋ありがと」 私は慌てて走り逃げる男を横目に 痛む腕をこすった。 「平気か?」 「うん、大丈夫」