中川君はあれから毎日私に会いに来てくれる。
でも中川君に会うたびに、私は誰なんろう?って
自分について知りたいって気持ちが強くなっていく。
ボーッとしてたら多目的ルームにたどり着いた。
ピアノにはニットの帽子をかぶった女の子が座っていた…
「どうしたの?」
「ガンなの…あたし」
女の子は静かに答える。
「ガン…」
「指が全然動かないの…私…なんのために生きてるの?私からピアノ取ったら…何も残らないよ」
「あなたは…誰?」
「奈々…」
…私は心臓が止まるかと思った。
だって、窓ガラスに写る私の顔とピアノの椅子に座ってる病気の女の子は同じ顔なんやもん…
…目の前にいるのは…
私の記憶なんや。
私は、奈々なんや…
全ての記憶が甦ってきた。
でも中川君に会うたびに、私は誰なんろう?って
自分について知りたいって気持ちが強くなっていく。
ボーッとしてたら多目的ルームにたどり着いた。
ピアノにはニットの帽子をかぶった女の子が座っていた…
「どうしたの?」
「ガンなの…あたし」
女の子は静かに答える。
「ガン…」
「指が全然動かないの…私…なんのために生きてるの?私からピアノ取ったら…何も残らないよ」
「あなたは…誰?」
「奈々…」
…私は心臓が止まるかと思った。
だって、窓ガラスに写る私の顔とピアノの椅子に座ってる病気の女の子は同じ顔なんやもん…
…目の前にいるのは…
私の記憶なんや。
私は、奈々なんや…
全ての記憶が甦ってきた。

