ユカは幼稚園時代に両親が離婚し、母方に付く事となった。

親の離婚…。
原因は幼いユカの、たわいもない嘘が切っ掛けだった。

いつもは保育園が終わったら、お迎えはママが来てくれた。
しかし、今日は違う。いくら待っても迎えが来ない。
パパやママを待つお友達が一人…二人と保母さんと私達にサヨナラしていく…。

とうとう私が一人ぼっち…。
ゆり組担当の木村先生も心配しつつ、私と残ったコウイチ君の寂しさをまぎらわすようにブロック、塗り絵で時間を潰してくれている。
幼いユカは木村先生に対し、有難いが「そんなに気を使わないで放って欲しい」
という気持ちばかりで、大人と子供の気の使い合いだった。