１２月２４日

でも、やっぱり少し怖い。
手ににじむ汗を感じながら、麗は勢いでドアを開けた。
教室を見てびっくり。
机の落書きは、、、、マイの机にあった。
黒板には、“死ね！彼氏を帰して！泥棒猫！！”と、書いてある。
誰が、、、？
「聞いて麗！マイが自分で書いてたんだよ！」
は？
「違う！書けって言われたの！！」
その言葉に、ムカついた。
そいつは、自分だと言いたいのだから。
、、、、言わせない！！
「誰に？」
麗は隙をつくように言った。
マイは、一瞬麗を睨んだ。
「誰って、、、、麗に決まってるジャン！親友だって思ってたのに！！」
「昨日、親友は破棄って言ったの、誰だっけ？」
その瞬間、マイが麗に向かって机を投げつけた。
床に落ちたときの音が、時間がたってもかすかに残る。
でも、聞こえなかった。
マイが怒鳴りだしたから、、！
「ムカつくんだよッ！昔お嬢様だったからかしらないけど調子のってさ！」
“お嬢様”という言葉に、教室がざわめく。
こうなったら、隠す必要はない。
「そうだよ！あたしは財閥家に捨てられた女だよ！だから何？あたしはまた戻りたいとか、一応財閥家の娘なんだからとか、そんなこと、思ってない！！勝手に勘違いするのやめてよっ！！」
マイは、目に涙をためた。
きっと、言い返す言葉がないからだ。
「もぅ、、、マイは仲直りしたかったんだよっ、、、ナノに、何でわかってくれないの？？」