１２月２４日

でも、確かにそうだ。
あの人は、聞く耳を持たない。
でも、、、、
「でも、謝って欲しい」
「麗、、、、」
そっと微笑むと、ゆっくりと手を離した。
あいつらを見ると、もうリムジンに乗っていた。
呼びかけるように怒鳴ると、一瞬こっちを見るが、気付いていないふりをして乗り込んだ。
やっぱり、変わっていない。
人に冷たいところ、聞く耳を持たないところ、そして、気付いていないふりをするところ、、、、
「反省さえ、、、してないんだね」
出てしまった本音。
友達は、下を向いた。
きっと、この子も悔しいんだ。
校舎に目を向ければ、驚いて絶句している人や、目をあわせないように下を向く人。
騒がせてしまったなぁ、、、。
あたしは校長室に行くと、友達に告げた。

「すみませんでした」
素直に謝りに来たアタシに驚いている先生達。
「いや、、、、言い出せなかった私たちも悪い」
とフォロ－するが、財閥家に“入ってはいけません”と、言えなかったのだろう。
そんなのみんな同じだ。
「いえ、財閥家に言えませんよね、普通に考えて」
「そ、、、そんなことはないよ？ねぇ林田先生、、、」
「フォロ－とか、いりませんよ」
「桃槻さん、、、」
「失礼しました」