12月24日

「何かご用ですか?財閥家の皆様がおそろいで。」
目線の先には、昔の親、姉がいた。
地球上で一番見たくない顔がそろっていた。
「話があるんだ、麗」
「何か?」
きっと、跡取りが生まれたとか、姉の婿が出来たとか、そんなモンだろう。
呆れつつ、話を聞いた。
「帰ってこないか、、、?ウチに。」
は?
「何故?」
とまどいを隠せない。
一度裏切られた親にはついていく気はないが、言ってきた理由が聞きたかった。
「可哀想だ、と感じたのだ。麗がいなくなって、寂しいことばかり。帰ってきて、また会社の繁栄を取り戻して欲しいのだ。」
可哀想、、、、、、?
誰のせいで、、、誰のせいでこうなったと、、、、
「よくそのツラ見せたね」
「は?」
姉は少し怒っていた。
「なにが“可哀想だ”よ!誰のせいで大変な思いしてきたと思ってんの?ポンポン捨てては戻すってか?アタシはアンタらのオモチャじゃねぇんだよっ!!アタシは戻る気も、繁栄させる気もないから!これ以上そのツラでアタシの前に出てくんな!!」
息切れしながら言い切ったアタシに、姉がキレた。
「アンタ、、、、義理の父になんてこと、、、、」
「うっせ-よ!アタシはアンタらの家族じゃねぇし。だいたいアンタがあたしを叱れんの?ばっかじゃねぇの?昔の姉だからってよ!!」
「あんたねぇ!!」
「やめろ、愛」
手を振り上げた姉を止めた。
「触れるな、汚れてしまうぞ」