12月24日

マイは手を弾き返した。
反省していると思っていたのに、その素振りさえ見せない。
しかも、ものすごい剣幕で麗を睨む。
「分かる、、、?何がって話なんだけど。」
「はぁ?自分がしたこと分かってるでしょ?」
マイは、机を持ち上げた。
「麗も、マイのオモチャだったのに。素直にオモチャだったらこんなんにならなかったのにね。」
机の動きが速くて、黒い物体に見えてしまってから一秒もたっていなかっただろう。
頭にものすごい衝撃が来てから、大きな音がした。
次に聞こえたのはクラスメイトの悲鳴。
頭から、何かが伝ってきたのが分かった。
真っ赤な液体。
目の前に転がってる机には、ある部分だけ赤い液体が付いていた。
そして、次々に先生の声がして、
クラスメイトのチクル声がして、
マイが素直に先生について行くのが見えた。
「あ、、、何してたんだろ、アタシ、、、、」
そう言って立ち上がった麗は、後悔した。
クラスには、倒れている友達が増えていた。ケガした子にも、見ている人にも、自分にも付いている血に鳥肌が立つ。
「麗!立っちゃだめだよ!」
掴んだ所に、激しい痛みを感じた。