そう言うと慶次さんは しっかり“通話ボタン”を 押して部屋から出て行った あ!良かった…! 慶次さんちゃんと 電話に出れてるっ 部屋を出た 慶次さんの後ろ姿を 見ながらホッと 安堵のため息が漏れる それにしても…… 「さっきの慶次さんの表情…」 見たこともない 表情だった あの人って一体…? ――ゴトン! 「うわぁっ!…な、なんだ!?」 窓際の棚からなにかが 落ちる音がした