『そんなときに俺は“あの人”に出会ったんだ』 「え?あの人って……………っ!?」 あの人って誰? そう聞こうと思った でも――― できなかった。 慶次さんがあまりにも 苦しそうな顔を していたから…… 俺はそんな慶次さんを見て ただ静かに紅茶を 飲むことしか できなかった ――ピピピピピ 慶次さんの 携帯が鳴った 『ああ、父からだ。わるいが悠、ちょっと話してくる』 「あ……う、うん!行ってらっしゃい!」