「ねぇ、慶次さん。今までどうやって携帯使ってたの?」

『あぁ……今までは、父が代わりに電話に出たりしていた』

「父……?誰、組員さんの中にいるの?」

『いるもなにも、さっきも会っただろ?』



は………?
会ったって…?



まぁ…食堂で
沢山の組員さんに
会うからさ
もしかしたら
会ってるかも
しれないけど…
全っ然、わからねー



俺がしかめっ面で
唸ってると慶次さんが
ため息をついた



『父は安部寿、若頭補佐だ』