「まぁまぁ…………。さて、あなたもただの被害者、と言うわけでは無いようですね。抵抗しないでください」


「はっ」


女の子は勢いよく左足を振り上げて来た。


それを右手で捕まえる。


女の子は右手と左足を掴まれ、小さいスカートとシャツがさらにはだける。


「てい」


女の子は懲りずに、右足で蹴ってきた。


両手がふさがっていて掴むことは当然出来ない。


しかも、どうやら狙いは股間。


「しかたありませんね」


足を掴んでいた右手を離し、間髪入れずに掌打を腹部にお見舞いする。


足はまだ伸びてきていたが、玉砕される前にこちらも右足を出し、足裏で防いだ。


掌打を受けた女の子は低く呻くと、体の力が抜けたようで、倒れて来る。


腹部に当てた右手に、女の子の細い体が寄り掛かってきた。


「やれやれ、これで全部ですね。よっと」


眠った女の子を背負い、お兄さんは脇に抱える。


そのまま守護隊の本部へと向かった。


いつ二人が目覚めるかわからないので、小走りになる。


背中におぶった女の子はとても柔らかだった。