「そうか……だがな。少し遅かったな」

ふっふっふと不敵に笑う男。

「実はな、ついさっき新商品が届いたんだよ。1個1億のな」

「いっ? 1億ぅ?」

「そうだ! しかしな、説明書が入ってないんだ。だから、特別大サービスでお前が持っている有り金全部で妥協しよう。どうせ、誰も買わないだろうし」

「ちょっと待った。たかだかゲーム一つでそんなに金をかけるはずがないだろ? 3千10万円もするならいらねぇよ」

「そういうだろうと思っていたぞ。実は、このゲームは、クリアすると願いが一つだけ叶うらしいんだ」

「ほー。で、それを実際にクリアした人はいるのか?」