「ハルキぃー星まだぁ~?」


リサが半ば飽きた声で言う。

靴を脱ぎシートの上で体育座りをしながら、シェイクをズズーッと音を立てながら飲んでいる。

もちろん、俺のシェイクだ。



「そろそろだと思うんだけどさ…」


人気も街灯もない山道をひたすら進む。

車内ではリサが好きな洋楽R&Bが流れ、曲に合わせて口ずさんでいる。

女性ヴォーカリストの甘い声が、この薄暗いだけの山道をセクシーな大人の空間にさせる。