それから何日かして、彼は英介にビールを片手に言った。

「とりあえず連絡すりゃ抱かせてくれるような、そしていちいちプレゼントをしたりしなくて済む、便利な女がほしいわ。

 ヘタレの俺には無理だって?笑。

 無理かもな・・・。

 でも今までのように何にでもびびってたら何も始まんねーかんな。

 それに今はフリーを楽しまなきゃ。

 英介大先生と女の趣味が合えばおこぼれを頂戴したいところなんだけどなー。

 俺はギャル系は好みじゃない。」

「やれれば誰でもいいんじゃね?笑。この際笑。」

「いやいや。俺ギャル系の子が出てるAVで抜いたことがないレベルだぜ笑。」

「そうかい笑。まあ未練がないならその路線でいいじゃん。」

「ああ。あんなクソ女に心を苦しめられるだなんていう今の状況、虫唾が走っからよ。

 あんな奴よりもずっと都合よくてずっと可愛い女とっ捕まえっさ。」

「お前ヘタレだけど、そういうヘタレな面は嫌いじゃないな笑。

 いい女引っ掛けたら、分かってるよな。」

そう言って英介は苦笑いしながら、彼らにしかわからない「合コン」のジェスチャーを示した。

その時彼は、心の穴なんてもうとっくに埋まってるから、今は今までとは違う自分の状況を楽しもうと思っていた。