「なー柚羅。今日も貸して!」 「ごめん…今日は無理なの。もうないの」 「は?」 ニコニコしていた部長の顔が急に怖くなった。 先輩はその顔を見て、目をギュッと瞑っていた。 バシン!! 部長の手が、先輩の頬を叩く。 「お前は俺の言うこと聞けないわけ?」 「ごめん…ごめん…でも…」 「でもじゃねーんだよ」 部長が手を高くあげた。 また先輩がぶたれる!! そう思った俺はドアを開けて、先輩の前に立った。