「静花!!」




奏太が私の名前を叫んだ。




私は無視した。




そして、立ち上がって逃げようとしたとき…腕を掴まれた。





「待てよ!!話を聞けよ!」




「いやだ!!言い訳なんか聞きたくない!!どうせ利用してただけなんでしょ?もう、私と別れるんでしょ?」




「別れねーよ!!」




奏太の言葉にビックリして、思わず顔を上げた。




奏太は優しく微笑むと、キスをしてきた。




「やめてよ!こんだけ利用したのに、まだ利用するつもり?いいかげんにしてよ!!」




「そうじゃねーよ!!!たしかに、始めは美香に近づくために静花と付き合った。でもな、俺…付き合っていくうちにどんどん静花を好きになった」




「嘘よ…嘘だ!!さっき、美香が好きって言ったじゃない!!」




「たしかに言ったけど、あれには続きがあるんだよ。ちゃんと聞いて」




聞きたくないよ…