俺はなんとか平常心を保って、篠原に言った。 「恵介って呼んで」 「けいすけ…?え…下の名前?」 篠原が驚いた顔をした。 下の名前で呼ぶのそんなに変か? 「そうだけど…嫌か?」 そう聞くと、篠原は首を横にぶんぶんと振った。 「呼ぶ…恵介」 「お…おぅ」 やっべぇ… これじゃ、俺の心臓がもたねーよ。 「恵介?あの…勉強」 「あぁ…じゃ、こっち」 俺は、篠原を部屋に入れた。