……キーンコーンカーンコーン
「気をつけ、礼」
「「ありがとうございました」」
やっと悪夢の算数が終わった。
先生は、軽く礼をすると足早に教室を出て行った。
「恵未ー、うちもうお腹空いて死にそうだよー」
そう言いながら本当に死にそうな朱莉が、ワザとらしくお腹を押さえながらあたしの元へやって来た。
「あと一時間だよ、頑張れ。
て言うか朱莉、毎日毎日そんなだけど、ちゃんと朝ごはん食べてるわけ?
あたし的に、ろくに食べてない気がするんだけど」
そう、前はこんなに「お腹空いたー」って言ってなかったのに最近いつもこんな感じなんだ。
大丈夫だとは思うけど、ちょっと気になる。
