『会いたい』 ついさっき願ったことが こんなにも早く叶うなんて。 絶妙なタイミングで 流れ星が流れた、とか――? 「……で、美桜はなんであんなトコから落ちてきたわけ?」 細い路地裏は、両面コンクリートの塀で埋め尽くされている。 あの日の夜みたいに……飛び乗るつもりで それに失敗したんだろうか。 「……」 出た、だんまり。 そういえば…… 美桜ってあんまり喋んないよな。 しかも―― 出会う時間帯は……限って、夜。 これは、偶然――?