「……っ」 必死にこらえていた涙がポロリと地面を濡らした。 きっと、怖かったんだよな……。 さっきまでの強気な瞳は、弱々しく足元へ落とされた。 「大丈夫だよ、何もしないから」 自分が着ていたブレザーを体に 首に巻いていたマフラーを肩に そっと、かけてあげた。