肉ばっか食っていた美桜。


じゃあどうしてこんなに小さいままなのかが疑問なんだけど……。


オヤジと咲良さんは、未だバーで楽しそうに話している。



「美桜、先にお風呂に入っておいで」

俺の言葉に、さっそくパジャマを用意した美桜は結んでいた髪をほどいた。



「なんでこんなに柔らかいんだろうな」

「え、……?」

髪を結んでいた結び目もほとんど付いていないし

緩くカールした髪は、ほぼストレートに戻ってきている。




「初めて見たあの夜、地面に映った髪」

――今でも、すごく印象に残ってる。


美桜の髪に指を通した。