「―――おい」 口を……ただ呆然といった形で開けたまま、志月が口を開く。 ――未だ、視線は彼女に注がれたまま。 俺の方は一切見ず、そのまま肩を肘で小突いた。 多分。 “ハンカチ、出せよ” って言いたかったんだろう。 でも、俺は……不思議と出そうとは思わなかった。 「―――…未来」 ――『ダレ?』 って聞かれて、ハンカチ出す奴がどこにいるんだよ。