長い沈黙の後、利口なネコはちゃんとひとつの答えを導き出した。 「……ん、正解。俺は…」 「……」 不思議そうな、俺の知らない瞳を向け 俺の心の奥へ奥へと 確実に迫ってくる視線。 「……俺は…、ッ?」 さすがに、今のは不意打ちだろ! さっきまで震えていたネコは、 もうどこにもいなくて。 変わりに腕の中に居座っているのは、イタズラをしでかしたネコ。 大きかった瞳は、 長細く形を変えていて。 唇に感じた温度は、一瞬で溶かされていく。 「……仕返し、されたいの?」