「こら、星夜!!『さようなら』だろ!?」
聞こえてきたのは、男の人の声…
星夜くんは最近、延長保育に仲間入りしたらしい。
それまではいつもママが迎えに来ていた。
今日はパパがお迎え?と思って声がしたほうを見ると…
「すいません…
倉元です。星夜がいつもお世話になってます。」
そこに立っていたのは、私と同じぐらいの男性。
焦げ茶で短めの髪はワックスでセットされ、目が印象的なその人。
若い!!!
とても5歳の子供がいるようには見えないなぁって思った。
首にはちゃんとこの保育所の『保護者カード』がかけられている。
「あの…?」
「あ、すいません…
保育士の山本です。
星夜くん、さようなら~」

