「どういたしまして。 気をつけてね?」 そう言って微笑んでくれた倉元さん。 優しい人だな… ドキッとして、顔が赤くなるのを感じた… どうして…? 私は自分の感情に酷く嫌気がする。 この人は好きになってはダメな人… こんな感情、誰も幸せになれないんだから…。 「杏莉先生…?」 「あ…れ…?名前…」 「あ~…星夜に聞いた」 そうなんだ… 私、下の名前まで言ってなかったもんね。