黒い糸は言いました…『選ばれし者よ、貴殿はチカラが欲しいのであろう…』
バルドは、この謎の黒い糸に向かい『はい』と答えた。

黒い糸は、また言いました。
『ならば、この私と契(ちぎ)りを結べ。私は貴殿の住む世界では弱き存在でしかない。貴殿のカラダを私に貸し、貴殿は、私の持つ力を存分に使うが良い。』

バルドは言った。
あんたのチカラとは何だい?
黒い糸は答えた。
『私の力とは、こうだ…』
黒い糸は、バルドの傷ついた身体を一瞬で癒した。
バルドは、驚きと喜びで言葉に出来なかった。

バルドは言った。
あんたは、傷を癒す力があるんだな。オデは、あんたの力で傷を癒す人になるよ!んで、金儲けするだ。

黒い糸は言った。
『そんな、ツマらん事をしなくても金儲けなど、いくらでも出来る。それどころか、貴殿の憎いと思う相手を殺す事も出来るし、一国の王にもなれる…その気になれば…世界を破壊するこ…とも…可能…だ』

黒い糸は、何だかさっきより苦しそうに、語りかけて来た。
バルドは心配そうに眺めて居た。

黒い糸は言った。