この世界の住人の仕事は、階級によって分けられるのだ。上流階級は…つまり貴族や王族は公の仕事を担当する。

中流階級は、商人や農民など自営業を担当し。下流階級は、汚物処理など、汚れ仕事を担当するのだ。
この階級は、生れてから死ぬまで変らない。バルドは、自分が死ぬまで人々に蔑(さげす)まれ叱咤(しった)されるのかと思うと、死にたい気持ちになりそれ以上に、世の中に強い怒りと、黒く重い憎しみを持っていた。
そんなある日、仕事の帰りに、その日の手当てを貰いに給金所に行った所…今までの給金より減額されていたのです。
今までの給金は、三日分の食事が食べれたのに、今日貰った額は…一日分の食事しか食べれない額でした。

バルドは給金所の給金係に訴えました。
何故、減額されてるだ!オデは、真面目にシゴトしてる!!
何故、こんな酷い事するだ!

給金係は言った。
お前らカスは、一食分の給金でも良いくらいだ。


何故、同じ人間であって『人』として扱ってくれない…
神は何故、人を階級で隔てた。
弱い者は、とことんイジメられて『死ね』と言う事なのか…

産まれ持った階級への憎しみと怒りに身を震わせた。