君の華奢な五本の指が、器用に動き回るのを僕は眺める。



僕はそれだけですっかり満足してしまって、やがて「テーブルに肘をつかないで」と君に怒られる。


君はあらかた夕食の焼き魚を食べ尽くしていて、僕の止まったままの手に、少しだけ眉間にシワを寄せる。



ごめんね、見惚れていたんだ。