だけど、君はそんな僕にはお構い無しだ。 時々、眉間のシワを深くして 「早く食べてよ」 そう言いたげな視線を僕によこしながら、ほら、皿の上の魚は標本のように骨だけになっている。 それを見て、僕も慌てて不器用に箸を動かすのだけれど、そういうところもきっとずっと続いていく気がする。 それがなんだか妙に可笑しくなって。 それから僕は、君にばれないように小さく笑った。