「細かい事言うなよ。で、今日は何作るんだ?」
「……カレー」
「ふーん。ま、カレーなら滅多に失敗しないよな」
何よ。いつも失敗してるみたいじゃない。
ムッとしてる私に、アイツは頭をポンって叩いて、ニヤつきながら言うの。
「ま、頑張れよ。後で手伝ってやるから」
「…結構です」
「遠慮すんなって」
…なんで私に絡むのよ?
「悠斗!ねーちゃんに馴れ馴れしくさわんな!」
優太が間に割って入る。
「うるせーぞ。シスコン」
「なっ!?俺のどこがシスコンなんだよ!」
また、始まった。
私はため息をついて家の鍵を開けた。

