「何となくだよ。気にすんなって。それに、いつも晩飯ごちそうになってるし」 亜矢は黙ってしまった。 俺は真っ暗になった空を見上げた。 「…遠慮してるだけか?それとも…俺からもらうなんて嫌なのか?」 亜矢は首を横に振る。 「だったら、気にしないで使えよ。そんな高いもんじゃないし、マジで気にすんなよ?」 亜矢の顔は曇ったままだ。 ……迷惑だったか? 別に物で釣ろうとしてるわけじゃないけど… そんな風に思われたんなら、心外だ。