振り返ると、ゾロゾロと歩く数人の集団がいた。 一番前にいるのは、いつも見慣れた顔の木下 優太(キノシタ ユウタ)。 私、木下 亜矢(キノシタ アヤ)の一つ年下の弟だ。 「亜矢ねーちゃん、こんちはー」 そう口々に挨拶する男の子達は、 みんな優太の同級生。 しかもみんな、かなりのイケメン。 それだけで、早く帰る価値はあるんだよね… 「みんな、いらっしゃい」 出来るだけ平静を装って返事をする私。