どうしよう…いくら私だって、振りほどいたら悠斗君が傷つく事くらいわかる。 私が顔を真っ赤にして黙っていると、悠斗君はもう一度聞いた。 「…嫌か?」 「や、とかじゃなくて…」 「…嫌なんじゃん」 私は思わず口にした言葉に驚いた。 「…嫌じゃないよ…」 悠斗君は「そっか」って言った後、ホッとしたように笑った。 私達は初めて手を繋いで歩いた。 悠斗君が真っ赤になって俯いて歩いてる私をちらっと見て、 わざと遠回りしたことに気付いてたけど、 私は気付かない振りをした。